家へ帰ろう

ブエノスアイレスで老人施設に入る前にと子供や孫達と記念写真を撮るユダヤ人の仕立て屋アブラハム。しかし彼はその夜、誰にも告げず1人で母国ポーランドへと向かう。



uchi-kaerou.jpg


いやぁ・・涙涙で・・・。

ネタバレしてしまうのでそれは後の方で書くけど、
涙しながら、
この頑固爺さんが大好きになっていた私でした。(告白かい)

最初の孫娘との金銭駆け引きには、
お互い抜け目ないねぇ~このじぃじあってのこの孫娘!
・・くらいにしか思ってなかったけど、
彼の眼差しにどこか温かさも感じられたのは、
そこに愛していた幼い妹をも見ていたからかな?

彼の一人旅で出会った人々は
ずっと一緒と言う訳ではなかったけど、
みんなそれぞれにいい出会いだったね。

始めは、タクシー運ちゃんが一緒に行くかと・・  
飛行機の隣の男はその場限りかと・・
ホテルの女主人(キッチリ書いてるホテルの注意書きが良いね!笑)
は、ずっと関わっていくかと・・(アンヘラだし・・)
・・など、全部ハズれたけど( ̄∇ ̄;  
で、その後の人達も予想とは違う関わり方だったけど、
みんなその場その時を、
彼ら彼女らの出来る限りで彼の為に協力してくれてさ・・ 
一期一会とでも言うのか・・温かい気持ちにさせられたわ。

彼の戦争体験、
「聞いたんじゃない、この目で見た」が重かった・・。
けど、だからと言ってその視点だけじゃなく、他の視点、
特にイマや未来、これからの世界にも目を向けて描かれていたのが良かったし、
頑固で自分なりの絶対的な考えを持ってはいても、
複数の国を渡り、色んな人達と触れ合って、
その立場や考えや思いを理解し素直に受け入れられたからこそ、
あの奇跡の様な再会が果たされたのかな・・とも感じてしまった。

で、涙涙・・ですよ~・・。
爺さん二人の見つめ合いを見て号泣って・・( ̄∇ ̄; 
思い出しただけで鼻水も出るわ(T▽T)

最初の家族写真でのじぃじポジションも幸せではあるのかもだけど、
そんなじぃじがアブラハムと言う1人の人間である事を、
そしてその歩んで来た道のりを、
末娘以外の家族はちゃんと理解出来てたのかな?
(どんな家族でも言える事かも・・)

彼のスーツの着こなしはキマってたな~。
さすが仕立て屋。その辺のプライドも素晴らしいし、
頭だかオデコだかわかんない位置の白髪もチャーミング。(^O^)

【追記】  
「ツーレス」とは何?脚の事?
・・って最初漠然と思ってたら、
後半で、彼が自分の悪い方の脚につけた名前だとあってすっきりしたけど、
そもそもの「ツーレス」は「問題」って意味だとか?
それと、末娘の腕にあった数字も何かと思ったら、
そうやって歴史を忘れず分かち合う為のもの、だとか?
どちらもネット情報ですが。

※本作は「地味映画推進委員会」の瞳さんから
「オススメ地味映画」として教えて頂きました。
瞳さん、どうも有難う~!(^O^)
偏屈ジジイに告白しちゃったよ~!(違) 


(監・脚)パブロ・ソラルス
(主)ミゲル・アンヘル・ソラ アンヘラ・モリーナ オルガ・ボラズ 
ナタリア・ベルベケ マルティン・ピロヤンスキー ユリア・ベーアホルト